ノンセクションのかけら

広大無辺なチラシの裏

夢のビジネス特急「こだま」

「こだまさんこだまさん」
「はい」
「あなたが走り始めたのはいつですか」
昭和33年11月1日です」
「あなたは何系ですか」
151系です」
「あなたはどこからどこまでお客さんを運んだのですか」
「東京から大阪または神戸まで」
「あなたは最高時速何キロまで走れましたか」
「時速110キロまでです」
「東京から大阪まで何時間かけて走りましたか」
「最初は6時間50分でしたが、最終的には6時間30分で走り抜くことができました」
「途中の停車駅を教えてください」
横浜と名古屋と京都です」
「ずいぶん少ないですね」
ビジネス特急ですから!
「昭和36年のいわゆる『サン・ロク・トオ』でなにか変化はありましたか」
「二往復とも大阪発着になったことぐらいですね」

 

「言いづらいかもしれませんが……クビを言い渡された理由はなんでしたか?
東海道新幹線ができるからと……引退したのは昭和39年9月30日、翌日に東海道新幹線の『ひかり』くんと『こだま』くんがデビューしました」